
2023年3月29日 記事更新
介護が始まった時、避けられないのがお金の話です。
介護サービスを受けるにも、施設に入るにも、一定のお金がかかります。
介護にはいくらかかるのか?そのお金を親は持っているのか?持っていないなら誰が負担するのか…
まずは、介護でかかるお金の平均はどれくらいなのか、知っておきましょう。
<目次>
介護の費用、月数千円で済むと思うと大間違い
みなさんも親の介護が必要になったとき、お金がかかるのは承知しているでしょう。
「でも、介護保険を納めているのだから、大丈夫」と思っていませんか? それ、ちょっと危険です。
介護保険サービスは、被保険者となって介護保険料を払っていれば、いざ使う段になって支払う自己負担は、全体の費用の1割負担です。
所得の多い方は2割負担、3割負担ということもありますが、ごく普通の年金暮らしであれば1割負担です。
「1割なら、きっと数千円ですむ」と思いがちですが、そうでもありません。
介護費用の平均は、5年1カ月で600万円近い!?
公益財団法人生命保険文化センターの調査に、家族・親族の介護を経験した(している)方に聞いた介護実態に関するデータがあります。
まず、介護にかかった費用のうち、一時的にかかる費用(介護用のベッド購入や、手すりをつけるリフォームなど)は、平均74万円。
一時的な費用とは、毎月定期的に発生するものではなく、介護用品の購入時やリフォーム時などに1回限りで発生するもの。
大きなものを購入したり住宅改修などをしなければかかりません。
ですが、多くのご家庭で発生していることがわかります。

次に、毎月定期的に発生する介護費用ですが、平均で8.3万円に及びます。
訪問介護や介護施設など、介護保険の自己負担分以外にも、おむつなどの日用品や、介護食、病院への通院費用などさまざまなお金がかかるためです。
介護を必要とする度合いによっても、費用は変わりますが、かなりの金額であることがわかります。

では、その月額費用は、どれくらいの期間かかり続けるのでしょうか?
介護期間については、平均は5年1カ月。
回答者の約半数は、4年以上介護をしています。

つまり単純計算すると、介護にかかった平均的なお金は
一次的な費用74万円+月額費用8.3万円×5年1カ月(61.1カ月)=581.1万円
なんと!600万円近い金額です。
介護保険で自己負担分が一部になっていても、こんな金額なのです。
どんなことにお金がかかる?
介護が必要になると、さまざまな理由で費用がかかります。
介護を必要とする度合いや、在宅介護か施設入居かによっても費用は大きく変わるため、一概には言えませんが、以下の例をみてみましょう。
在宅介護・1割負担の場合 (要介護3、言語障害の場合)
脳梗塞で倒れて右半身の麻痺と軽度の言語障害が残り、要介護3と認定された男性のケース。夫婦二人暮らしで自宅で生活。
ある程度余裕をもって介護を受けようとすると、以下のような1週間のスケジュールが考えられます。

・平日は、毎日訪問介護を利用。
・それ以外に、週に一度の訪問看護と、週に3回通いのリハビリを利用。
・他の時間は一緒に暮らす妻が家族介護。
・土日は、妻に加えて、子ども(娘や息子)が実家に戻っての家族介護。
その他に、介護保険を使うサービスとして、以下も利用できます。
●妻がまとめて休息して介護疲れをいやすために、月に3日程度、短期入所生活介護(ショートステイ・ユニット型)を宿泊利用。
●車いすと介護用ベッドをレンタル。ポータブルトイレを購入。
●現在暮らす家を使いやすくするために、段差解消のための住宅改修。
介護保険サービスは、利用者の所得により、自己負担額が1割~3割に分かれます。
年金暮らしであれば、多くの場合は1割負担と考えられます。
しかし、上の表のサービスを実現するとなると、サービスの支給限度を少し超えてしまいます。
超過した分は、10割の全額負担になり、その分がこのケースでは1万3000円ほど。
また、ショートステイ自体は介護保険サービスで1割負担で利用できますが、滞在費・食費として実費が2500円/日かかるので、7500円分が自己負担となります。
直接肌に触れるためレンタルではなくて購入するきまりになっているポータブルトイレの購入、住宅改修費については、介護保険からの給付はありますが、初期費用として1割が負担になります。
これらを考えると、毎月の自己負担の目安は4万7000円ほど。
利用開始月はポータブルトイレや住宅改修費用が2万円増えるので6万7000円ほどになります。
この方の場合は、デイケアが半日タイプですが、午前中から午後まで通う長時間のデイサービスの場合には、昼食費やおやつ代の実費がかかるなど、それぞれのプランによって価格は変わってきます。
老人ホームに入居するなら、もっとかかる
一般に、自宅で暮らす在宅介護の方が支払う費用が少なく、老人ホームだとよりお金がかかります。
ひとことで老人ホームといっても、種類がさまざまあり、その種類によって、かかるお金はかなり違います。
よく耳にする老人ホームと言えば、「特養(特別養護老人ホーム)」、「有料老人ホーム」などだと思いますが、実際には10種類近くのタイプがあります。
国が運営するものから、民間企業が運営するものであり、入居資格や、受けられる介護サービスの内容、施設の設備、暮らし方なども異なります。
特に多いのは以下の種類の施設で、費用の目安は下記の通りです。
●特別養護老人ホーム
月額6~15万円程度。費用に差があるのは、所得や資産状況によって支払う額が変わるからです。
●認知症型グループホーム
月額15~20万円程度。これは施設によって、利用する方の資産によってそれほど変わるものではありません。
●サービス付き高齢者向け住宅
入居費用は月額10~30万円程度、介護保険サービスを利用すれば、その費用は入居費にプラスされます。
●有料老人ホーム
月額10万円未満のところもあれば、入居金数千万円や月額費用が30万円というところもあります。
主に民間企業が運営し、各施設ごとに介護サービスや設備なども大きく異なります。
介護施設は、24時間介護のプロに見てもらえる、というメリットと安心感がありますが、かなり費用がかかるのも実態です。
介護施設や老人ホームに入る可能性がある場合は、早めに情報収集されることを強くおすすめします。
上記の通り、介護施設は種類が多く、費用もさまざま。
選択肢も多いため、ニーズに最も合った老人ホームを見つけ出すのは、おそらく想像されているより大変です。
介護施設を探すときは、緊急だったり必要にせまられたりと切羽詰まっていることが多く、時間的にも精神的にも吟味している余裕がないことが多いのです。
そのため、ケアマネージャーさんや相談員さんに言われるがままに施設を決めてしまう方もいます。
ですが、考えてみましょう。
老人ホームは、家族が毎日をおくる生活の場所であり、施設の職員は、命を預け長時間一緒に過ごす相手です。
その施設が、人生で最期を迎える場所になる可能性もあります。
金銭面で見ても、長期間に渡る大きな買い物。
あわてて決めて、後悔したくはありませんよね。
そのためには、時間や気持ちに余裕のあるうちから、老人ホームとはどんなものかを知っておき、費用の相場観などをつかんでおくことをおすすめします。
地域にどんな施設があるのかを知り、時間があるときにいくつかの施設を見学までしておけば、施設選びで失敗する確率はぐんと下がります。
本当に施設が必要になった際にも慌てずに済み、ケアマネや相談員と話すときにも、的確に意見や要望を伝えることができます。
老人ホーム検索サイトで、全国の老人ホームの情報や金額が簡単に調べられるので、早めに情報収集をしておくといいですね。
みんなの介護 (株式会社クーリエ)
初めて介護施設を検討する方におすすめ 老人ホーム検索サイト

テレビCMでおなじみ、日本全国の老人ホームを掲載している検索サイト。
2024年5月時点で掲載施設数は58,000件と業界No.1。
2011年以来15年近くの運営実績があり、200万件以上の入居相談を行っています。
サイト上では、もちろん費用は一切発生せず、希望に合った施設を探すことができます。
「老人ホームの費用」や「地域ごとの金額相場」、「ホームの選び方」など役立つコンテンツが豊富。

サイトで情報を収集するだけでなく、情報を1冊にまとめた「老人ホームの選び方入門ガイド」が無料でもらえます。
メールか郵送か、好きな方法で送ってもらえるので、ご家族に見せて説明するときも便利ですね。
各老人ホームの紹介では「360度 VR施設見学」があり、施設内を歩いて見学しているように設備や雰囲気を動画で確認。
実際に施設を見学した方の★評価や、クチコミも参考になるはず。
初めて介護施設を検討しよう、という方におすすめのわかりやすいサイトです。
年金支給の先延ばしや就労で老後の資金をカバーする
在宅介護にせよ、施設介護にせよ、お金がかかるのは間違いありません。
まだまだやりたいことがあるからと、月々の年金を使いきり、貯金を切り崩して穴埋めしながら生活していると、とんでもないことになりそうです。
多くのケアマネジャーさんは、「人生100年時代。100歳まで生きると思って、費用を算出し、老後に備えてください」と言います。
親も子も、そこまで計算できているでしょうか?
これからの備えとしては、できるだけ長く元気に働き、年金受給を先延ばしにする(繰り下げ受給)か、先にもらっておいて全部使わずに貯金に回すことなども考えたいところ。
自営業などで国民年金の保険料だけを支払ってきた方の場合は、年金額がそれほど多くないので、できるだけ長く仕事を続け、元気を保つことがイチバンの秘訣でしょう。
親の介護費用や生活費が足りないからといって、みなさん子供世代がすべて補てんするのは難しいのが実態ですよね。
自分の家族の生活費や教育費、住宅ローン、自分自身の老後への備えなどで、やりくりが大変なのはどの家も一緒です。
だからこそ、介護が必要にならないよう、できるだけ心身健康に年をとってもらうことが一番。
また、家族できちんとお金の話をして、早めに老後の資金計画を立ててもらうことが重要でしょう。
母親・父親の介護予防にプレゼントやメッセージを
親が長く元気に暮らせて健康寿命が延びると、家族が介護をする期間も減ります。
そのためには、楽しみや張り合いのある生活が重要です。
親にとって、子供や孫とのコミュニケーションは大きな楽しみ。
単調になりがちな日々の刺激にもなります。
誕生日や、母の日・父の日にプレゼントを贈ったり、日頃の感謝をまめに言葉にして伝えることは、介護予防の観点からもおすすめです。
Oyaimaでは、年配の方向けのプレゼントの選び方やおすすめ商品をご紹介しています。
親や祖父母を気遣うあなたのその気持ちを、ぜひ、ギフトという形で届けてみませんか。